15歳になった、アイザックスターンホールのパイプオルガンを紹介します


by miyazaki-organ
カレンダー

<   2009年 02月 ( 16 )   > この月の画像一覧

倍音

パイプの歌口にバンソーコのようなものが貼ってあります。
なんかちょっと痛々しいような気もしますemoticon-0106-crying.gif
c0187291_16522360.jpg


今日は、ペダルのPrincipal8'のパイプの歌口を狭くして、
より良い音にするために倍音を強くする作業をしていました。

もともとこのパイプの歌口はこの大きさでした(穴が空いている部分)。
c0187291_1713164.jpg













そこに金属片を取り付けて歌口を狭くします。
c0187291_1743330.jpg













半田付け中。
半田付けの作業で熱を加えると、もれなくパイプも溶けて、
気を抜くと穴まであいてしまうので、手早く行います。
c0187291_174467.jpg













2,3度重ねて半田付けをし、完成!emoticon-0169-dance.gif
c0187291_17628100.jpg












ペダル鍵盤は、30鍵あるので、30本この作業を繰り返します。
パイプが溶けないように気を使いながらの作業だから大変ですよね。
ご苦労さまです!

周波数を調べると音は、基音(単純に言うと耳に聞こえてくる音)と上音(基音以外の音)という音の集合でできています。
上音の中でも、基音の(2以上の)整数倍の周波数の上音を倍音と言います。

倍音にはある法則があって、基音がc=ドだとすると、
第1倍音=基音(
第2倍音=基音の1オクターヴ上の音(c'=1オクターヴ上のド
第3倍音=1オクターブと完全5度上の音(g'
第4倍音=2オクターヴ上の音(c''
という風に続いていきます。

図で示すとこのようになります。
c0187291_17465091.jpg






歌口を小さくすると倍音が強くなって、よりはっきりとした音になります。

これで、また一つ音色が変わりますね。
音を出す日が楽しみです。                                        (K)
[PR]
by miyazaki-organ | 2009-02-24 18:03 | 作業内容

パイプオルガンは木と金属と革という天然の素材で出来ているため、
人間と同じように生きています。

木と金属で作られたものは今まで色々と出て来ましたが、
さて革はどのように使われているのでしょうか。

革好きの私は、実は廊下にこんな風に革の山が積まれているの見ては気になっていました。
c0187291_1841385.jpg












色とりどりで見ているだけでわくわくしますemoticon-0102-bigsmile.gif
c0187291_18442964.jpg



赤や
c0187291_18445379.jpg




ピンクなんかも。
c0187291_18451393.jpg










これは一体、どのように染めているのか、色によって使い分けしているのかなど思いを巡らせていたところ、意外な事実を聞くことができました。

つまりこれらは、革屋さんに頼んで購入している、端布なのだそう。
よって、こんなに色とりどりの材料が集まるんだそうです。
もちろんビビッドな赤などは使えないのですが、場所によって使い分けしています。
白やベージュといった薄い色は弁のパレットの部分に使っています。
空気漏れがしているとそこにゴミが溜まって目立つため故障がわかるわけです。

その他で、革の使用が目立つのは、ふいごでしょうか。
c0187291_1933670.jpg














オルガンでは主に羊の革をよく使うそうです。
羊の革は柔らかくて、触っているだけで癒されます。
紙と同様に、革も縦と横があって部位によって伸びる方向が違うので、
その特性を利用して使用するのだそうです。

海外のものを使用した時もあったのですが、風化が激しく、
その点日本の革は持ちがいいそうです。なめし方によるとかよらないとか。

ちなみに、動物の皮膚をそのまま剥ぎ、製品として使用したものを皮(かわ・ひ)といい、動物の皮膚の毛を除去しなめしてあるものを革(かわ・かく)というらしい。


この地球のどこかで生まれ落ちた羊ちゃんも、よもや宮崎のオルガンの一部となることになろうとは思わなかったでしょうに、こういう縁もあるのですね。emoticon-0122-itwasntme.gif                (K)
[PR]
by miyazaki-organ | 2009-02-21 19:29 | 作業内容
なんてね。
emoticon-0113-sleepy.gif
いつのまにか2交代制になっている改修作業。
早朝7時からの早出組み(2名)と
1時から10時までの遅出組み(3名)のシフトです。
整音、調律が作業の主軸になったので
同時に大勢が作業をするより
この方が効率がよいのだということ。

そこで。
午前中のスタッフの少ない時間帯にオルガン潜入を試みます。
c0187291_1732759.jpg




















ホールに入ったところで伝令の饗場嬢にあえなく捕獲!

「須藤さん。丁度良いところにMさん来ましたよ。」
なんでしょう?
「ちょっと大きいパイプをオルガンの中に入れるんですよ。」
大きいの?
「ゲムスホルンの一番大きいパイプです。」
ぇっ。3mぐらいあったやつ?
「外のロビーに寝かせてあるんです。」
あ、そ…。

ということで、にわかスタッフさんが加わって
腕に一抱えの太さがあるパイプを
3人でオルガンの中へ運び込みました。

そして、分かったこと。
自分が作業をしていると写真を撮ることが出来ない…。
なので、パイプをオルガンの中に入れる顛末はお見せできません。
残念…。
emoticon-0114-dull.gif

さて、これがゲムスホルン(Germshorn 8’)。
c0187291_17341077.jpg











なんだか魚雷ちっく(見たこと無いけど)なパイプです。
これを3人で抱えた姿って、まるで爆弾三勇士?

ちなみにこの大きさのパイプになると
長時間寝かせておくと自重で潰れてしまうので
毎日、少しずつ回転させているらしい。

ストップ【stop(英)、Register(独)】での表示はこんなです。
c0187291_17344544.jpg














ゲムスホルンはストリング属という音色の種類の一つ。
他にもヴィオラ・ダ・ガンバやヴァイオリン・セロといった
弦楽器そのまんまの音色があります。
ゲムスホルンは中世の音楽に使われていた角笛のこと?
う~ん…なぜにストリング?
ストリング属のパイプは“狭径管”ともいうみたい(つまりパイプの径が細い)で
そうるすと、なるほど…と思います。

ここで、神様のブログにリンクをしておきましょう。
"パイプの種類と音色"

さて、約3mのゲムスホルンのパイプ。
オルガンの中に入れて、昨日の作業と同じように歌口を切り上げます。
c0187291_17355589.jpg












事前作業として
予め上唇に金属板を半田付けして上唇を長く(低く)してあります。
c0187291_17371337.jpg












そこを丁度良い発音になるようにカットします。
c0187291_17385222.jpg











c0187291_17391872.jpg











c0187291_17394030.jpg











c0187291_1740679.jpg











c0187291_17402419.jpg












カットが終わったら所定の場所にパイプを立てて調整します。
c0187291_17404828.jpg
















鏡を使って、上唇と下唇の位置関係を確認。
c0187291_1742364.jpg












木片をあてがって金槌で上唇を叩いています。
c0187291_1742192.jpg












音的には、少しゆっくり立ち上がるようにしているようです。
ブウォ~~…ンといった感じ?
それに柔らかく細く薄い音色という印象です。
これがストリングス属のパイプの特徴だとか。
c0187291_17423834.jpg











「こうした方が良いねぇ。」
このパイプには歌口の下にもヒゲ(bart)を付けることが決定。
emoticon-0100-smile.gif

しかしオルガンのパイプは見た目より軽い。
今日運んだものは長さが約3m。
太いところの直径が30cmほどあるんですが
なんというか抱えた感じが良い重さなんですね。
手を通して金属の柔らかさも伝わってきて
なんだか愛しくなってしまいました。
(別に鉛の毒に当たったわけではありません。)
c0187291_17431432.jpg





















ということで。
どうやら、戒厳令下で
無事に市民権を得ることが出来たみたいです(ホント?)。
このブログも安泰安泰。
emoticon-0137-clapping.gif(M)

P.S
 「金属管を作るワークショップ」
  まだ、お申し込み可能です。詳細はこちらで。
[PR]
by miyazaki-organ | 2009-02-19 18:06 | 作業内容

国境警備隊


今日もオルガンの前には赤い布が翻っています。
ということで中立地帯のホールのロビーをウロウロしてみます。
弱気だなぁ…。
emoticon-0111-blush.gif

と、ロビーの一隅で国境を警備する整音作業をする大久保さんを発見。
c0187291_19585475.jpg












作業内容を書いたメモ。
c0187291_1959713.jpg















どうやら、第2鍵盤(Hauptwerk)の
Doublette2'(プリンシパル系の2’管)を調整中。
歌口の上唇(Oberlabium)を切り上げて発音を整えているようです。
上げる幅(切る幅)は0.2mmとか0.3mmとメモに書いてあります(すごい!)。

切り幅を罫書いています。
c0187291_19592363.jpg












ナイフで切っていきます。
c0187291_19593790.jpg











c0187291_200265.jpg












上唇(Oberlabium)の調整。
c0187291_2002926.jpg












下唇(Unterlabium)の調整?
c0187291_2004557.jpg












これは下唇(Unterlabium)とケルン(Kern)の間を調整してるんでしょうか?
c0187291_2005952.jpg












この間何度も小さなふいごを使って音を確認。
c0187291_2011242.jpg











c0187291_201408.jpg











先に調整したパイプとも何度も比較します。

たしかに素人耳で聞いていても調整を始める前には
音の鳴り始めにタンギングのような音がしていたのが
もっとスッっと発音するように変化したのが分かります。
それに、音自体にも厚み(太さ)が出たような気がしました。
ホントに。
emoticon-0138-thinking.gif

そして休憩時間。
ホールの"出る話"をしつつ、次の作業の打ち合わせ。
c0187291_202135.jpg











冬の日の午後に窓から差し込む日射しってなんだか寂しい…。
省エネなので電気は点けてません。
emoticon-0100-smile.gif
そして机の上にはこんなものが。
c0187291_2022251.jpg



















(M)
[PR]
by miyazaki-organ | 2009-02-18 20:10
なんと。
遠い北欧はスウェーデンの首都
ストックホルムの空の元から配信されているブログに
3月7日に須藤オルガン工房と劇場が主催する
金属管を作るワークショップ”の宣伝が載っているとの情報が…。

しかし何故にストックホルム?
ブログを作っているのは
スウェーデンで家具職人の資格を取得した日本人だとか。
あこがれの北欧家具!
う~ん。
ドイツで親方になった人だとかもいて…。
なんだか似たような話しだなぁ。

と、能書きはよいので
とにかくブログを見てみてください。

パイプオルガンを作ってみませんか?”(ワークショップの宣伝)
フォトログ/ストックホルムの空を見上げて”(トップページ)
c0187291_9251298.jpg
















どのページも掲載されている写真がとっても綺麗!
もしやプロのカメラマンかと思うほど(でもそれも違うらしい…)。
スウェーデンの家具学校での留学記や出産記などもあって
日本とは大きく環境の異なる国での
日々の小さな体験を綴った
北の空からの素敵なブログです。
emoticon-0115-inlove.gif
ということで「金属管を作るワークショップ」
定員まで若干名!
急ぎお申し込みを!

emoticon-0159-music.gif
「金属管を作るワークショップ」
日 程: 2009年3月7日土曜10時より(終了予定15:00時頃)
会 場: メディキット県民文化センター アイザックスターンホール
定 員: 8名(16歳以上) 見学希望者若干名(無料、16歳以上)
参加料: 10,000円(材料費)
講 師: 須藤宏(須藤オルガン工房主催)

申し込み方法: どちらかをお選び下さい。
1. 須藤オルガン工房の問い合わせページから、お名前、年齢、Eメールアドレス
または電話番号を明記の上、お申し込み下さい。
2. 氏名(フリガナ)、年齢、連絡先(電話、FAX番号またはEメールアドレス)を明記し、
(財)宮崎県立芸術劇場「金属管をつくるワークショップ」係に郵送またはFAXでお送りください。
〒880-8557 宮崎市船塚3‐210   FAX 0985(24)7676
※鳴るパイプを必ず一本持ち帰っていただきます。
※重たくありません。
※経験、筋力は問いません。
※昼食持参可。館内に食堂レストランもあります(要営業日確認)。


主催:須藤オルガン工房 共催:財団法人宮崎県立芸術劇場 後援:日本オルガン研究会
お問合せ: (財)宮崎県立芸術劇場 TEL 0985(28)3208
emoticon-0159-music.gif

ちなみに。
正面にある大きなパイプは現在単品では扱っておりません。
ご希望の場合、劇場ごとご購入いただくことになるかと思いますので
ご相談は宮崎県にお願いいたします。
一応、念のため。

c0187291_12373687.jpg













欲しい?
emoticon-0136-giggle.gif(M)
[PR]
by miyazaki-organ | 2009-02-17 12:42 | 催し物情報

閑話休題

昔は ”あだしごとはさておきつ” とも読んだそうな。

さて、今日はオルガン・チェンバロ講習会の受講生の発表会。
c0187291_22443385.jpg










そしてこの講習会では初めての卒業式。
3年間の基礎コースを修了した9名の受講生に
大塚さんが修了証書を授与。
c0187291_22494618.jpg










emoticon-0137-clapping.gif
皆さんおめでとうございます。
これからも、チェンバロやオルガンの勉強を続けてくださいね。

と、それはさておき。
改修作業の経過に戻りませう。
この数日、私たちが講習会だコンサートだと騒いでいる間に
オルガンの方では、本格的な整音作業に突入したとかしないとか。
それにともない劇場職員は特定の時間を除いて
ホールへの立入が制限されているとかいないとか。

これはまるで ”Belagerungszustand” - 戒厳令!
emoticon-0104-surprised.gif
事務所内にはこんな文書も回覧されていて…
なにやら物物しい。
c0187291_22585366.jpg















そういえば、ホールの監視画像に見慣れない物が…。
c0187291_22462188.jpg












色が青なので勇気を出して近づいてみます。
c0187291_2250745.jpg












これが信号です。
c0187291_2250262.jpg















おおっと、立入禁止になりました。
c0187291_22505421.jpg
















さて。
戒厳令が敷かれるほどの“整音”とはいったいどんな作業なのか?

インターネットでこんな文章を見つけました。

オルガンの整音は調律と密接に結びついています。
一方、ピアノやチェンバロの整音は調律をした後、調律と独立してできます。
オルガンのパイプは切り詰めて音を高くしてゆくのですから、最初は少し長め(音は低め)に準備します。その状態で良く鳴るように整音しても長さを切って音を高くすると、音色や音量が変わります。 切ってから音量を上げようとすると出る音は高くなり、パイプの長さが足りなくなります。音色や音量を目的の方向に少し近づけたらば長さを切り、また少し近づけるまた切る、という作業の連続です。そして、最終的に 音色、音量が丁度良いところで音の高さも丁度よいように持って行くわけです。 一本のパイプに何回手を触れるのか数えたこともありません。おそらく何十回かは手にすることでしょう。

引用元

もう一つ。

整音に集中するには絶対的な静けさが大切です。 聖堂の入り口には「静粛」と張り紙がありますが、全ての人が気を使ってくれるわけではありません。必要な時に静寂を破られるのは非常にいやです。時にはその後何時間も影響がでることもあります。
引用元

なるほど。
整音がいかに繊細な作業なのかが分かります。

じつはこれは、須藤さんが1998年に仙台の白百合学園のオルガンを製作されたときの記録。
フォト日記ということで整音作業についても日々の経過が細かく書いてあって面白い!
是非ご覧になってみてください。

フォト日記:仙台 

ということで。
我々も謹んで整音作業中の戒厳令に協力したいと思います。

が、しかし!
オルガンに入れなくては改修作業の記録ができない!

嗚呼、このブログの運命やいかに!

(M)
[PR]
by miyazaki-organ | 2009-02-15 23:10

閑話?

改修の話しではありません。
emoticon-0127-lipssealed.gif
今日は劇場のイベントホールで”ワンコインコンサート”。
c0187291_19475997.jpg












ポジティフオルガンとチェンバロのコンサートです。
この劇場のオルガン事業アドヴァイザーをしていいただいている
大塚直哉さんの演奏です。
c0187291_19483034.jpg













このコンサートは劇場が年に3回行っている
無料のパイプオルガンプロムナードコンサートのシリーズ。
なんですが、皆様ご承知の通り大きいオルガンは現在改修中。
なので、普段オルガン以上に演奏会が少ないチェンバロと
ポジティフオルガンをこの機会にピックアップ。

加えてこのホールは客席が300席と数に制限があるので
プロムナードコンサート初の入場料を設定。
500円のチケットを販売しました。

チェンバロという楽器の音はとても繊細。
まず音が小さい。
いや、綺麗なんですけどね。
なので300席の客席をさらに減らして200席に。
楽器と客席の距離が出来るだけ近づくように
普段は客席の部分に楽器を置きました。

満席とはいきませんでしたが
沢山のお客様に足をお運びいただいて
とっても良いコンサートになりました。
ありがとうございます。

ちなみに演奏したのはこんなプログラム。

emoticon-0159-music.gif
第6旋法のイントナツィオ - A.ガブリエリ
大公の舞踏会 - J.P.スウェーリンク
きらきら星変奏曲より - W.A.モーツァルト
自動オルガンのためのアンダンテ - W.A.モーツァルト
~バッハ家の音楽帳より~
   プレリュードハ長調 
   インヴェンションイ短調 
   ペッツォールト氏のメヌエット(ペッツォールト) 
   プレリュード(F.クープラン) 
   神秘の障壁(F.クープラン)
   他2曲 
シャコンヌ ト長調 - G.F.ヘンデル
ソナタ ニ長調 - D.スカルラッティ
シャコンヌ イ短調 - J.S.バッハ
emoticon-0159-music.gif

曲間に大塚さんの優しい解説を交えて
チェンバロとポジティフオルガンの魅力を楽しんでいただけたかな?
と思います。

あ、そういえば、オルガン改修スタッフ御一行様もご鑑賞とのこと。
ありがとうございました。
emoticon-0136-giggle.gif

さて、コンサートも終了。
珍しい楽器に人だかりです。
c0187291_19501813.jpg












そして、事前に応募をいただいた20名のお客様の楽器体験。
c0187291_1951034.jpg











これはオルガンの説明をしているところ。

演奏体験もついてます。
c0187291_19514092.jpg












オルガンはロビーで演奏体験。
c0187291_19522191.jpg












楽譜を持って参加された方もいて皆さん熱心です。
面白い楽器だなぁと思っていただけたでしょうか?
明日は講習会受講生の発表会です。
emoticon-0137-clapping.gif

おまけ。
c0187291_19533924.jpg











ポジティフオルガンの演奏風景って…
なんか不思議。

(M)
[PR]
by miyazaki-organ | 2009-02-14 20:14

今日の出来事


明日(14日)は大塚直哉さんの"ワンコインンサート"。
そのため、今日は朝からポジティフオルガンの調律です。
c0187291_20434236.jpg











会場はイベントホールです。

オルガンの調律は、まず4’の音色を調律します。
そして4’を基準にして他の音色をあわせていきます。
杉山さんが鍵盤押しのアシスタントをしています。
c0187291_20443192.jpg












小さいオルガンなのでストップも可愛い。
c0187291_21431.jpg











いまは8’の調律をしているみたいです。


さてそこで、実際の作業なんですが
パイプの形状によっていろんな方法がありました。

その1
ヒゲが付いたパイプ。
c0187291_20494481.jpg











歌口の両側にある"側ヒゲ【mouth width(英)、Labienbreite(独)】"
の開き具合で音の高さを変えます。
細い棒を使って調律します。
下の写真がその作業中なんですが…
分かりにくくてごめんなさい。
c0187291_2050176.jpg













その2
フタ付きの木管。
2月9日のブログでも紹介している木製パイプのフタ、"Stöpsel"。
手で高さを変えることで調律しています。
c0187291_2051666.jpg













その3
調律フラップ【tuning tonue(英)、Stimmlappen(独)】
という切り込みが入っている金属パイプ。
ごめんなさい。
写真を取り忘れたのでこちらを参考にして下さい。
ちなみに劇場のポジティフでは(最初の写真参照)
左右のタワーの前面にある金属管がそうなってます。


その4
種も仕掛けもないパイプ。
こういったパイプですね。
c0187291_20562116.jpg











でも、パイプの先をよ~く見てください。
微妙に内側に閉じていたり、外側に開いたりしているんですけど…
分かります?
これが調律の跡なんです。
パイプの先を内側に閉じることで音は低くなり
逆に外側に開くことで音は高くなります。

その作業には特殊な道具を使います。
調律棒!
c0187291_20572752.jpgチャチャチャチャッチャチャーemoticon-0159-music.gif










ごめんなさい。
正しくは"チューニングコーン【tuning con(英)、Stimmehorn(独)】"
というそうな。
c0187291_2058879.jpg











尖っている方は、パイプの先を開くときに
カップになっている方は、閉じるときに使います。
この2本で1セット。
2本のカップを比べると大きさが違うのが分かります。
c0187291_20583821.jpg











2つを使い分けることで微妙な調整をすることが出来るんだとか。
このセットがパイプの大きさに合わせて4組あるそうです。
「これこそ正真正銘、ぼくの手作りだね。」
とのお墨付き。
「このカップの形、ワザときれいな円にしてないんだよ。」
なぜですか?
「ゆがんでいると先が一度に閉じないから、少しずつ回しながら調整できるわけ。」
なるほど。

で、調律棒で作業しているところなんですが
カンッ!

と一瞬で叩くように動かすので速い!
何度撮っても写真がブレてしまうのでしたとさ。
c0187291_20594391.jpg











ちなみに尖った方を使っているところ…。
emoticon-0106-crying.gif

そして、午後はコンサートのリハーサル。
c0187291_21391233.jpg












ヴァレンタインデーの昼下がり
チェンバロとオルガンの音色に癒される一時を
お過ごしになりませんか?
           ※コンサートの詳細はこちら
(M)
[PR]
by miyazaki-organ | 2009-02-13 21:43

昨日の出来事

一昨日から、劇場のオルガン事業アドヴァイザーの大塚さんが
コンサートと講習会のために来宮してます。

大塚 直哉(おおつか なおや)氏 
東京芸術大学、神戸松蔭女子学院大学ほか 非常勤講師、宮崎県立芸術劇場オルガン事業アドヴァイザー。東京芸術大学大学院チェンバロ専攻、アムステルダム音楽院チェンバロ科およびオルガン科修了。「アンサンブル コルディエ」「バッハ・コレギウム・ジャパン」などのアンサンブルにおける通奏低音奏者として、またチェンバロ、オルガン、クラヴィコードのソリストとして活躍するほか、これらの楽器に初めて触れる人のためのワークショップを各地で行っている。チェンバロのソロCD「トッカーレ[触れる]」(ALM RECORDS)のほか録音多数。
公式サイト http://homepage3.nifty.com/utremi/


コンサートは、明日2月14日に劇場(メディキット県民文化センター イベントホール)
で行われるチェンバロとポジティフオルガンの"ワンコインコンサート"。

講習会は、劇場が実施している“オルガン・チェンバロ講習会”です。
11日~15日の日程で今年度の講習はこれが最後。
最終日(コンサートの翌日)の15日には受講生の発表会があります。

ちなみに、次年度の講習会は
 第1回 H21年7月24日(金)~26日(日)        
 第2回 H21年9月18日(金)~20日(日)
 第3回 H21年12月22日(火)、23日(水・祝)
 第4回 H21年2月18日(木)~20日(土) 
 受講生発表会 H22年2月21日(日)


という日程で、すでに受付が始まっています。
鍵盤楽器に興味のある方は是非ご参加を!
詳しい申し込み方法等々は、(財)宮崎県立芸術劇場 企画係まで。
※応募多数の場合は抽選となります。

さて、大塚さん。
昨日は、レッスンとリハーサルの合間をぬって
改修作業の現場へも出張です。
須藤さんと作業の状況や改修された箇所の確認をしています。
c0187291_17341964.jpg












そう。
大塚さんには、改修終了後の記念コンサートで
オルガンの演奏していただくのです。
(改修記念コンサートについてはこちら。)

和やかな談笑の図。
c0187291_17343690.jpg











「いやあ、(改修が終わるのが)楽しみだなぁ。」と大塚さん。
ホントにそうですね。
emoticon-0142-happy.gif

さて、そこにテレビ局のニュースの取材が入ってきます。
なかなかに忙しい。

オルガンの中にカメラが入りました。
c0187291_1742883.jpg











須藤さん。
整音の実演をしています。
c0187291_17422524.jpg















スタッフ総出演で作業風景の打ち合わせ。
c0187291_18231980.jpg












今度は楽屋に移動して大塚さんの取材です。
弾いているのはポジティフオルガン。
c0187291_17425117.jpg












最後は、須藤さんへのインタビューを収録。
c0187291_1744113.jpg











オルガン背負って素敵です。

そして一言。
「なんだか今日の午後は、ほとんど作業にならなかったなぁ。」
…ごめんなさい。emoticon-0106-crying.gif

(M)

P.S
ちょうど今、このブログをアップしようとしたら
テレビのニュースで昨日の取材が流れました。
皆さんご覧いただけました?

[PR]
by miyazaki-organ | 2009-02-13 18:34

バベルの塔

昨日に引き続き神様の作業録です。
例によって赤字は子羊拝。

emoticon-0159-music.gif
こんなこともやってます。
ポザウネ(Posaune【独】リード管、ドイツ語でトロンボーンの意)の修理です。
共鳴管(読んで字の如し…リード管の場合リードの振動を共鳴させる円錐状の長い管、ラッパ)
が重くて曲がりました。
c0187291_2134997.jpg












そういえば、劇場にもこんな記録写真がありました。
c0187291_2143024.jpg
















パイプの下の方。
曲がっているの分かります?
そしてパイプの上の方。

c0187291_2145485.jpg















Posauneはとっても大きなパイプです。
その自重のためにパイプの付け根に近い部分が変形してしまったんです。


共鳴管の受けの根本はまっすぐに修正したあと
今後曲がらないように半田を盛り付けて補強。
c0187291_2155565.jpg












c0187291_2162188.jpg












c0187291_2164119.jpg













共鳴管のつぶれた個所はそのままでは修理できなかったので
c0187291_217578.jpg















いったんばらして…
c0187291_2182042.jpg















棒を中に入れてコロコロしてまっすぐに。
さらに補強のため厚めのパイプ材を巻いて半田付け。
c0187291_2184694.jpg















それから元のように半田付けでつなぎました。
c0187291_2201580.jpg
















もう曲がることはないでしょう。
たぶん…
emoticon-0159-music.gif
多分だなんて、神様!emoticon-0136-giggle.gif

しかし、大変な作業です。
それにしても。
ポザウネ管を見てバベルの塔を思い浮かべてしまうのって…
やっぱり変ですか、親方?
emoticon-0131-angel.gif       (M)
[PR]
by miyazaki-organ | 2009-02-13 02:30